芸術・芸能

2017年12月 8日 (金)

丸一日お楽しみデー

お昼過ぎから夕方までは年末恒例の高島屋特選呉服販売会に台町の料亭滝川へ着物仲間三人で、夜七時からはにぎわい座へ落語を聴きに行く、という近頃では珍しい一日二か所のお楽しみ。一つに全力投球すると次の予定の頃はぐったりとなる情けないお年頃になってしまったので、近頃はダブルの予定は組まないことにしていたのですが、今回は二つとも外せないということで、頑張って、同時に適当に力を抜いて出かけてきました。

滝川は横浜では有名な料亭、お昼にいただく会席膳もおいしく、いつもありがたく頂戴しています。今回は丹波屋さん製の白地に紫と緑の模様の入ったしゃれ袋を超お値打ちの価格で手に入れました。着物や帯は洋装と比べるとお値段が張るので、こういった信用あるお値打ちの販売会で手に入れるのが一番の得策だと思っています。品質は間違いなしの良品ばかりです。今回も問屋さんとの楽しいトークを十分に楽しんでから、五時半過ぎに桜木町にあるにぎわい座へ。

2017_12_8今夜は柳家権太楼の独演会、相変わらずの盛況でほとんど席は埋まっていました。この会は比較的年配、特に男性が多いのが特徴です。
お昼から出ているので、眠気が来るのではないかと思っていたのですが、なんのなんの、相変わらずの熱演でそんな暇はありませんでした。「一人酒盛」の酔いっぷりはいつものことながらまさに一升酒でも飲んだよう、そして「井戸の茶碗」は滑稽さを交えながらの人情味あふれた熱演で知らず知らずのうちに引き込まれていました。

よく権太楼の「動」とさん喬の「静」といわれますが、まさにそうで、今の落語界をけん引していく実力者であることはまちがいないと言えそうです。

今日の着物は:仕立ておろしの墨絵模様の紬に萩紋のしゃれ袋帯

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両方とも母から譲られたものです。この紬は非常に軽く艶もあり、暖かくて着易い着物でした。

何処の紬か母から聞いていなかったので不明ですが、問屋さんにうかがったところ、かなり良いものと言うことです。墨でえがかれた四季の花の模様が良く映っていないのが残念です。

2017年11月21日 (火)

「ワンピース」 again

Shinbashi_201710ffl_ecfc4935781aae7丁度二年前に原作の漫画も何も知らずに観て感動した「ワンピース」、またまた観てきました。今回は大いに私が宣伝したためか同年代の友人たちも是非に観たいということで、わざわざ大阪と名古屋から出てきてくれました。

先に観に行ったお孫ちゃんから「大分演出が変わっていたよ」と事細かに相違点を聞いてはいましたが、なるほどなるほど随分と進化。主演でもあり、演出を手掛けている猿之助さんが予想もしない大けがで若手の尾上右近さんが代役を務めましたが、もう十分二代目ルフィと呼ばれるにふさわしい力を付けていてびっくり、動きも素晴らしく、猿之助さんと二人ルフィを当たり役の一つにできる役者になっています。

周りを囲む他の出演者もすっかりワンピースワールドに溶け込みその迫力と演技力は本当に素晴らしい、私が特に注目したいのは三役をこなした巳之助さんかな、そして可愛い市川右近ちゃん、もう孫などめろめろです。

次は進化した姿を猿之助さんのルフィで観てみたいものです。早くお元気になって舞台で暴れてくださいね。

2友人たちは新橋演舞場は初めて。開場前に記念にパチリ。しっかりお弁当を持っています。

今日の着物は:

Photo確か二年前もこのコーディネイトでした。この時期になると着たくなる着物なのかもしれません。

歌舞伎座のときより演舞場の方が着物の方も軽いものが多いようです。

着物:織疋田に絵緯の御召

帯:大江戸の祭り(東京手描き友禅 小倉貞右作)

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2017年11月 8日 (水)

五街道雲助一門会

2017_11_8_2この一門、愉快なお名前の方ばかりですね。師匠の雲助さんの名前は天下一品、これ以上インパクトのある名前はありません。さすが、生粋の江戸っ子噺家です。しゃれが名前にまで効いています。

ちょっと凄味のある低音の嗄れ声での話しっぷりはとても男っぽい、そのためか若い娘の声まで凄味が出てしまうので、その種の話はもう一つピンときませんでしたが、ずっと以前聴いた「もう半分」が忘れられません。弟子の隅田川馬石さんは以前朝日名人会で聴いてなかなか力のある人という印象があり、今回も楽しみにして行きました。

Photo演目の中では、馬石の「湯屋番」がなかなかよく、期待通り、師匠の雲助さんは「時そば」と「夜鷹そば屋」のそば特集でしたが、特に「夜鷹そば屋」がよかった。親を知らない若者と子供を持てなかった老そば屋夫婦の掛け合いがなんともしみじみとおかしく、人情味あふれる熱演で、最後は少しうるうるっときました。

江戸の落語を聴いたと実感できる独演会でした。

今日の着物は:

Photo_2粋な落語には粋な着物でというわけではありませんが、ちょっと着こなしが難しい、縞の久米島紬、母はこの着物をちょっと小粋に着こなしていました。年齢だけはこの着物を着ていた母に追い付いたのですが、野暮天の私にはとても母のようには行きません。昨年あたりからやっと着られるようになったかな、という難しい着物です。

着物:久米島紬  帯:がまずみ模様の染帯

2017年10月21日 (土)

Lady Bess  帝劇へ

2017_10_21_001毎年恒例の妹の職場の観劇会、帝劇のミュージカルLady Bess,

今年は本人が行かれないと言うので、友達を誘って行ってきました。

帝劇はなんと「モーツアルト」以来なので、かなりのご無沙汰です。最近は歌舞伎や落語など和物に凝っていて、ミュージカルなどは招待でもされないと出かけることがありませんが、娘に誘われた劇団四季のオペラ座の怪人を春に観ていますので、今年はご縁がありました。

出演者はダブルキャストを組んであるものが何役もありましたし、役者さんの名前も知らない人が多くなり知った顔を探すのが難しいほど。涼風真世さん、山口祐一郎さんのベテランのお二人はさすが難のない演技でした。全体の場面転換のテンポもよく、飽きさせない構成で話の筋道もよくわかりました。ただ惜しむらくはマイクを使っての台詞や歌なので、特に歌は語尾が割れて聴きづらいことが多く、この程度の劇場の大きさだったらマイクなしで演じてほしいな、と思った次第。

とはいえ、台風の前の雨の一日、楽しく過ごすことができてよかったです。

今日のきものは:

Photo_2観劇に行くのだからと友人と二人示し合わせてちょっとドレスアップ。

雨で湿気が多い日だったので、縮緬系は避けて紬の訪問着で出かけました。華やかさは染めものにはかないませんがそれなりに主張のある着物に仕立て上がっています。

きもの:紬訪問着(山岸幸一作 紅想)

帯:掬い袋帯(帯の岩田  まこと織物)

帯締:貝の口雲形(平田竹峯作)

それにしても着物姿、私たち二人しか見かけませんでした。雨のせいもあるのかな・・・

2017年9月12日 (火)

廓三景  柳家さん喬独演会

2017_9好きな落語家の中でも今特にはまっているのが、さん喬師匠、恋話と廓話はぜったいに聴き逃せない。欠点はぜったいに手を抜かないから終演が遅くなる。故に独演会のある日は深夜の帰宅を覚悟して出かけます。

今回は初めて聴く「五人廻し」に「明烏」「お直し」の三席。余り長い噺はないので遅くなると言っても知れていると思い、その点は安心して出かけました。(珍しく9時半の終演、早い方です)

ちょっと滑稽な「五人廻し」、熱演でした。五人のお客をしっかりと描き分ける力量は凄い、うぶな若旦那の吉原初体験の明烏、おかしみの中に夫婦の情愛をのぞかせるお直しと廓三景をじっくり堪能できました。次の独演会は12月、やっぱり聴き逃せませんね。

今日のきものは: いよいよ本格的な秋単衣の季節になりました。数年前までは噺家は9月いっぱいくらいは絽の着物に絽の羽織が多かったのですが、今年は米團冶、さん喬のおふたりとも単衣もの、かくて私も本格的に秋の単衣になりました。

Photoきもの:単衣紬(おそらく塩沢 母のお下がりなのではっきり分かりません)

帯:紙布藍染めの名古屋帯 これも母のおさがりです。

 

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2017年9月 8日 (金)

上方落語の魅力- 桂米團冶独演会

2017_9にぎわい座での独演会は毎年秋に一度。今年で私は三度目ですが、楽しみにしている会のひとつです。

上方落語はとにかく楽しい、演者によっては少々灰汁が強いかなとおもうこともありますが、米團冶師匠は品の良さが灰汁を薄めているようです。

一年振りに見る師匠はおやっというほど外見が米朝さんににてきましたね。そして芸も進歩なさっているようで、おととしより去年、去年より、今年と落語としての味が深まってきているように思います。

 

Photo_3演目は左のとおりですが、いつもは聴けない関西の落語が聴けるのが楽しみの一つです。軽業は中身がない騒がしいだけの噺ですが、と振りがあったのですが、なるほどなるほど、でもにぎやかなお囃子の中での噺ぶりはさすが上方と思わせる楽しいもの、

替り目は以前だれかで聴いたとことがあるのですが米團冶さんのは酔いっぷりが見事でこれまた楽しい演じぶり。猫の忠信にいたってはもう抱腹絶倒!大熱演でした。

来年のご来館が楽しみです。

今日のきものは:Photo_5

これくらいの気温ならば単衣で大丈夫だろうと薄物を卒業して今秋初めての単衣ものを着て行きました。ただし見えないところはまだ夏仕様、足袋は麻、長襦袢も麻、半襟はまだ絽、帯揚げも絽という塩梅です。これくらいの融通をきかせないと当世なかなか着物はきられませんものね。

きもの:白鷹御召 帯:献上博多帯(井上久人作)

2017年7月15日 (土)

七月の落語

2017_7_15マンネリ化を恐れてここ半年ばかりは一か月に一度にした落語鑑賞、それでも選択しかねて二度になることもあります。結局好きなんでしょうね。

今月はご贔屓の一人、柳家権太楼、暑い中を(14:00開演なので)出かけてきました。友人の中には夜の開演を嫌がる人もいますが、私は夕食などのすべての支度を終えて気分を軽くして出かける方が本当は好きなのですが、演者の都合もあるでしょうからしかたありません。

予定では「らくだ」と「黄金の大黒」の二席の予定だったようですが、ただいま練習中で来年早々の完成を目指している「薮入り」をやってみたいということで三席になりました。ほぼ八分どうりの出来になっているのではと思いながら聴いていたのですが、あとちょっとのエッセンスが足りないかな、と言う印象。なんども試行錯誤を重ねて行くうちに落語も完成度を増していくものだからネタおろしとしては上々でしょうね。

いつもの定席「きの11番」、演者からはおそらく丸見えの席、暑さと忙しさの疲労が出てついつい熱演中の「らくだ」で居眠りが出ました。師匠の出来が悪かったのではありません。すごい熱演だな、と思いつつどうしても目が開けられなかった私の身体の方が悪かったのです。ごめんなさい!


今日のきものは:

暑い日でしたが、気を引き締めてきもので出かけました。着てしまえばこちらのもの、それほどではありません。

Photo歌舞伎見物の翌日にも着たので、今期二度目の明石縮。柔らかい雰囲気の着物で私好みです。絹ですが、麻の着物のように涼しい。

きもの:明石縮

帯:櫛織り 櫛織りは本来は単衣のものですが、目が粗く透け感があるので、薄物に合わせています。帯芯を同色の紺にすると雰囲気が変わって本来の単衣向きになると思います。この着物に合う帯がないので当分はこのまま真夏仕様で。

帯締め:蘭菊(平田組紐)

2017年7月10日 (月)

七月大歌舞伎 夜の部

2017_7_10_4大阪と名古屋の友人と半年前に約束して、チケットを取っておいた七月大歌舞伎。六月の発売日にはまだ麻央さんが存命でこんなに大騒ぎになると思っていなかったのが、海老蔵さん長男のかんかんちゃんがママの麻央さんが亡くなったのにもめげず史上最年少で宙乗りをするというニュースで即、チケットは完売になり、歌舞伎座は大盛況。いつもより若い世代がめだちました。

正直若いころの海老蔵さんは余り好きではありませんでした。ご自分でも「以前は他人のことなど考えたことがなかった・・」とおっしゃっていましたが、麻央さんと結婚されてからは人が変わったように人間として役者としての幅が広がり、演技にも幅が出てきたように感じていました。私と同病の麻央さんのブログを今年になってから時々拝見していましたので、亡くなった後は海老蔵さんのブログを拝見して彼の激しい喪失感や幼いお子様二人がけなげに母親の不在に耐えている様子をつぶさに見てきました。最愛の人をもう身近に見られないあの喪失感ほど辛いものはありません。悲しさと言う言葉では言い表せないもっともっと大きなもの・・毎朝襲い来るあの何とも言えない心の不安、喪失感を克服するのにはおそらくまだまだ長い年月が必要でしょう。

舞台はやはり素晴らしいものでした。かわいらしいかんかんをご自分の傍らに引きよせたときの優しい慈愛に満ちた父親のまなざしは決して彼が若いころには見せたことのないものでした。

型を決める荒事は良いけれど人情の機微を表現しないといけない世話ものはまだまだ、と言われていた市川海老蔵も麻央さんによって一皮も二皮も剥けた役者に成長したと思います。

天国の麻央さん、成田屋の女将としての役割をあなたは十分に成し遂げられましたよ。やはり、人生で一番大切な物は本物の愛ですね。

友人二人も「本当に感激した、上京してよかった」といって満足して帰って行きました。

今日のきものは:

Photoすっきりとした仙人草の模様と地色の青紫が大好きな絽の付下げ。友人たちに「涼し気に着ているわね」とほめていただきました。

加賀友禅と京友禅の両方を学ばれた吉田喜八郎さんの作品です。したがって金銀は使われておりません。

帯は絽綴れ 細見華岳さんの作品です。

帯締め:大小杉(平田組紐)

2017年6月17日 (土)

しゃきっとするには着物に限る

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しばらく精神的にも色々あって身体に影響したのでしょう、季節の変わり目という悪条件も重なってどうも体調が悪い、半年ぶりの名人会だというのに身体がしんどくて出かけるのもおっくう、そんな自分の精神力の弱さと身体に鞭うって半年ぶりに朝日名人会に出かけてきました。

少し風のある良いお天気でした。家の外にでることはいろんな意味で良いことですね。だんだん心も晴れやかになってきました。

名人会も170回とか、相変わらず満員の盛況です。初めて聴きにきたのは確か99回くらいだったはず。月日の経つのは本当に早い。

2017_6_17_004こちらにくると独演会と違って4から5人の噺家の落語を聴くことができます。落語を聴き初めて10年以上毎月通い詰めていますから、そろそろマンネリ化も実は感じ始めています。老後の趣味のひとつとしてこれからも付きあっていくためには新しいご贔屓を開拓しておくのも大事。ということで毎回新ご贔屓探しを兼ねてもいます。左の演目表の中で聴いたことのあるのは「宿屋の富」だけという楽しみな取り合わせ、おまけにさん喬師匠と、市馬師匠以外はお初にお目にかかる方ばかり。お二人の名演はいつものことですが、後の三人さんも凄かった。特に馬石師匠、志ん輔師匠は余りの熱演で顔が真っ赤。脳出血でお倒れになるんじゃないか、と心配になったほど・・身体に鞭うって出かけてきた甲斐がありました。

また少し涼しくなったら聴きに伺いましょう!

今日の着物は:

Photo着物は本塩沢、蚊がすり模様です。帯はめだか模様の絽の染帯。涼しげですが実は芯が入っていて真夏は暑くて締められない。今月限りの出番になります。

本塩沢:林宗平工房 変わり絽の染帯:渋柿庵

2017年5月10日 (水)

よこはま文菊開花亭

十年以上落語鑑賞に通っているとどうしてもおなじみの噺家に偏り、少々マンネリ化してきます。丁度今がその時期のようなので、どうも新鮮味に欠け熱が入らなくなっていました。それでも老後の趣味のひとつとしてこれからも楽しんでいきたい、そろそろちょっと冒険もしてみよう、そんな気持ちで新しいご贔屓の開拓にかかりました。

Photoちょっと前から気になっていた落語家、古今亭文菊さん、一見真面目そうないかにも王道をいきそうな落語家、今月はこの方を初めて聴いてみることにしました。記憶が間違っていなければ一之輔さんと同じ世代、二十八人抜きで真打ちになった逸材。芸風はお見かけしただけでもおそらく真逆。

今回は横浜での記念すべき20回ということで、大ネタ「宿屋の富」に「らくだ」です。歩く姿から少し女性っぽい芸風かと思いきやとんでもない、とにかく人物の描き分けがうまい、「らくだ」のどすのきいた話しっぷりは見かけとは大違いです。私はこの噺自体余り好きではないのですが、文菊さんの「らくだ」はすごかった。今までにない芸風ですっかりファンになりました。「宿屋の富」も聴かせましたよ。本物ですね。これからが楽しみです。

今日は持病の定期検診日、家に帰ったのが三時半。それからちゃちゃっと夕食の支度をして、着物に着かえてのおでかけでした。連日の外出続きでさすがに疲れ、前座、二つ目の時はちょっとおねむになりました。

今日のきものは:

Photo母のお下がりの泥藍大島、何時まで経っても地味ですね。それでも今の時期は白大島同様、一番涼しく着られる着物です。

帯:白汚しの陶絵写しの掬いの帯(帯の岩田 まこと織物)

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