和装

2018年9月16日 (日)

悉皆雑感

いくら暑い暑いといってもさすがに夏も終わり、今夏着用した薄物を悉皆に出さなくてはなりません。悉皆とはことごとく総てと言う意味で、着物の世界ではお手入れのすべてを指します。いわゆるドライクリーニングの生洗い、汗抜き、シミ抜き、ほつれ直し、仕立て直しなどなど洋装の世界よりもメニューは多いかもしれません。

問題はお値段!毎年この季節になると頭が痛いのがこのお手入れにかかる費用です。初心者のころ楽しくてあるだけの薄物を夏の間に着用したらお手入れに出すときになってびっくり!生洗い、汗抜き、滲み抜きの三点セットで完璧にお手入れしたら半端ないお値段になります。

夏物で一番怖いのは汗、白の能登上布を一度きりしか着ていないからと翌年までそのままにしておいたら、なんと黄色い斑点があちこちに出来て、この黄色は悉皆では取れませんから、もう二度と着られなくなってしまいました。そんな経験から夏物はとくに薄色のものは1度着用しただけでもお手入れ行きです。

今年はけちけち着用して八重山上布を一度、夏塩沢を2度着たきり、八重山はさっと生洗いで、夏塩沢は汗取りだけ、と節約悉皆をお願いしました。何年に一度しか着物を着用しない方とは違って日常的に着物を着るものにとっては悉皆のお値段の高さが実はかなりの負担になっています。着る方の少ない着物の世界、需要と供給のバランスからお値段が高くなるのはよ~くわかってはいるのですが・・

今日の着物は:本格的に単衣ものです、いつもの上代御召ですが秋らしく帯をワイン地の掬いの帯で、まだ暑いので長襦袢はピンク系の絽を着ていますが、袖がたらっとでていて見苦しいですね。これは何とかしなくては・・

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きもの:上代縞御召(矢代仁) 帯:ワイン地の掬い名古屋帯(帯の岩田 まこと織物)

帯締め:葵組(平田組紐)

2018年9月 7日 (金)

年に一度のお楽しみー米團冶独演会

201897上方落語は少々灰汁の強い面もありますが、米團冶さんの落語は私には丁度良い笑い、

年に一度の上方の笑いを楽しんできました。

丁度北海道の地震で騒いでいるさなか、「前日まで関空の被害でマスコミが騒いでいたのが北海道の地震が起きた途端大阪方面の話は影が薄く・・でもまだ大阪も大変なんです。まん我の家なんか壁が倒れてきて大変だったらしいし、ライフラインだって完全ではないし・・」といった枕での話ですが、そういえば大阪も大変なんだ、とすぐに新しいことが起こると忘れる悪い癖のある人間である私は反省です。

そういう世の中の憂さを忘れて楽しむのが落語、いつも江戸落語では味わえない上方独特の雰囲気と噺をじっくりと楽しめた二時間でした。

毎年演目に‘米朝作‘が入るのもお楽しみのひとつ。今年は軽く「まめだ」でした。「まめだ」とは子狸の事、奇抜だけれど少しほろっとするなかなかの佳作でした。

メインは「愛宕山」、情景がありありと浮かぶ秀作でしたよ。

今日の着物は:まだまだ湿気も多く暑さの残る日でしたが、思い切って単衣で。いくら暑いと言っても9月、そろそろ秋の匂いをさせたくて・・

Photoきもの:母譲りの夏紬、おそらく塩沢です。

帯:越後紙布 藍染めの名古屋帯 これも母から

帯締めをこっくりした色の鳶色にして少し秋を感じるように・・

帯締め(冠 鳶色)

でも長襦袢は絽、半襟、帯揚げも絽、足袋に至っては麻!

あはは、まあいいか・・

2018年8月15日 (水)

恒例 残暑見舞公演 

2018ポスターに爽やかな落語をお楽しみくださいとあるように市馬師匠の落語は実に爽やか、さらっと話すようで実は味わい深い、そんな落語です。

昨年の残暑見舞公演の日は土砂降り、着物は無理だと思い洋服で出かけたのですが、最寄りのバス停に行くまでにもう腰のあたりまでびしょびしょ、諦めて帰りました。そんなわけで一昨年以来の二年振りの残暑公演です。

今年の夏は炎暑ともいえる異常気象、外に出かける気になれず、家にこもりっきり。先月の権太楼独演会以来の着物でのおでかけになりました。久しぶりに楽しかった~

演目は懐かしや、何年振りかに聴く「佃祭り」と・・・・?

なんと珍しく後半の演目を忘れてしまいました!結構面白かったという印象は残っているのですが、全く出てこない。一緒に聴いた友人に電話で聴いてみたのですが、ご同様、彼女は前半の佃祭りも忘れいていたそうな・・

あ~あ年は取りたくないものです。が、私としては佃祭りだけで大満足。好きな演目なのですが、ここのところ聴く機会がなく、噺が始まったとき「あっ、佃祭りだ やった~」でした。

今日のきものは:先月の権太楼独演会以来の着物になります。まったく今夏は外出しなかったので、着物を着る機会もありませんでした。体調もはかばかしくなかったということもあります。            

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いつもの年なら八月半ばを過ぎたらこういった白地の着物は少々うらぶれた感じがして着ないのですが、今年の夏はギンギンの炎暑、逆に涼しさを誘うこんな色しか着る気がしない、そんな異常な夏になりました。

きもの:八重山上布(母から譲られたものです 苧痲で織られているので、さすがに涼しい))

帯:これも母からのもの 羅風に織られた緑と黒地の個性的な帯です

2018年7月14日 (土)

猛暑の中を権太楼独演会へ

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あまりの灼熱地獄で行くの止めようかなあと思ったほどの暑い日、思い直して気分を立て直し、着物で行ってきました。着物の良いところは着るときはちょっと暑い様に思えますが、着てしまうと気分はしゃっきりするし、意外に風通しがよくて裾から入る風で涼しいことです。

開演前ロビーで待っていると洗いざらしの涼しそうなシャツを着たいがぐり頭のおじさんがそばを通って行きました。よくよく見たら、なんと権太楼師匠、ロビーで著書の販売でした。

落語家魂」という読売新聞で連載されたものに手を加えて出版されたものですが、面白そうなので購入、権ちゃんサイン入り、握手付きでした。(あっと言う間に読了、面白かった)

そして本日の演目は1.試し酒  2.居残り佐平次

試し酒は酒の酔い方がリアルに表現で来ていて、師匠は本当は大酒のみなのかな、と思わせるほどのうまさ、居残り佐平次は大ネタですが、何度も何度も演じその都度削ぎ、加え、練りを繰り返し完成度を上げてきた噺という感じがし、佐平次の小悪党ながら魅力ある人間像が鮮明に演じられていました

権太楼の魅力あふれる充実した独演会でした。

今日のきものは:前回の談春独演会の時洋服で行ったら売店のお姉さんから「あら、洋服ですか」と言われたので暑い日でしたが、頑張って着物で行きました。着てしまえばこちらのもの案外涼しく過ごせました。

Photo何年振りかで母のお下がりの夏塩沢を着てみました。かなり地味でもう少し後かなと思っていたものがやっと着ごろになったようです。

喜んでいいのか悪いのかは分かりませんが・・

着物:夏塩沢  帯:本羅織りの名古屋帯 帯締め:蘭菊

2018年6月25日 (月)

六月大歌舞伎 - 夜の部

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午後の部の演目は 1.夏祭り浪花鑑

             2.巷談宵宮雨  の二つ、演目数が多くないのでじっくり楽しめるのがよいですね。

今回は大阪の友人が吉右衛門がご贔屓で是非観たいと言うことで急遽銀座にホテルをとって観劇することになりました。幸い新聞購読者優待券なるものが手に入り半額で1等席を手に入れることができた上に割り当てられた席が前から5列目。ラッキーでした。

両方とも殺しの場といわれる場面がある夏向きのお芝居でしたが、特に巷談宵宮雨の方は中村芝かん、松緑、の演技が素晴らしく怖さと滑稽さの混じった笑いのでる楽しいお芝居でした。はるばる大阪から出かけてきた友人も大満足の1日でした。

今日のきものは:久しぶりの楊柳の付下、派手にならないうちにどんどん着なくてはと思っています。今年はまだ大丈夫でした。

 

Photo着物:槇模様の楊柳の付下(小倉貞右作)

帯:絽綴れ(細見華岳作)

帯締め:冠組 木の葉(平田組紐)

2018年5月19日 (土)

恒例 すずよ会

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毎年恒例の松崎伶子門下生によるピアノ発表会、すずよ会が今年は浦安音楽ホールで開かれました。

会場の都合なのか開始が午後3時半、家からは遠いので、遅いのは助かります。

例年は早くて6月半ば、遅い時は8月にあるのですが、会場獲得の都合なのでしょう、前回から一年もしないうちの開催なので準備が大変だったようです。

まだまだひよっこの孫のAちゃんは例年ピテナのコンクールの課題曲を弾くことになっているのですが、今年からD級に上がった上に準備期間が短いということでかなり先生に絞られたようです。それでも演奏後には「今日はちゃんと弾けたね」と先生に言って頂いたようで、一安心。なにせ前日までレッスンに伺って絞られてきたので先生の一言がうれしかったようです。

曲目は3声のシンフォニア 第13番 BWV.799 a-moll(J.S バッハ)  蝶々 Op.43-1 グリーグ  樅の木 Op.75-5 シベリウス

今回もまた新しい技法を先生から教えていただき、沢山勉強させていただいたようです。

終了後、関係のない私ですが、打ち上げに出させていただき楽しいひと時を送らせていただきました。

それにしても帰宅したら12時過ぎ!疲れました・・

 

今日のきものは:洋楽であろうとなんであろうと私の装いはいつも和服。

前回と同じように見えますが、今日は単衣の本塩沢、帯は袷用の紫陽花模様の染帯です

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2018年5月15日 (火)

うまいね、文菊さん

2018_5_15相変わらずくたくたになった状態でにぎわい座へ出かけるので、本当に申し訳ないけれど前座さんのお噺はいつも半分夢の中。

そんな状態でも目が覚めるような噺を聴かせてくれるようになれば自然に寝ていられなくなる、そう思って精進してくださいませ。

ほぼ一年振りだと思いますが、文菊さん、やっぱりすごい!まだお若そうなのに、貫禄はあるし、粋で品が良い。出囃子にのって出てくる姿もさまになっている。こういう出方をする演者は今まででは市馬さんしか知りません。伝統をしっかり受け継いで古典を追求していこうという姿勢は私の好みにあっています。

演目は「あくび指南」、「火焔太鼓」、「百川」の三席。全部良かったけれど勢いに乗ってきた「百川」が特に良かった。昨年初めて聴いた時の「らくだ」のインパクトが凄かったのですが、こういった滑稽ものもまた味がありました。

初めて聴いた友人が「すごくよかった、これからいつも聴きにこよう」と言っていました。またおっかけが一人増えましたね。そんなに遠くなく、にぎわい座の二階まで埋められるようになると思いますよ。

今日のきものは:少し暑さが引いたかと思い、再び袷に戻りました。といっても袷の中では一番涼しい大島です。久しぶりに今の季節の花、紫陽花模様の帯を合せてみました。

Photoきもの:泥藍大島 母からのお下がりです。もう60年以上前の母が30代のころの着物ですが、色あせていません。大島は息が長いですね。

帯:薄香地に紫陽花模様の染帯 出番が少ないのは季節のタイミングと少し地が厚いので、もったりして暑苦しく、避けてしまいます。芯をもっと薄いものに替えて軽やかにすると良いのかもしれません。

2018年5月13日 (日)

今年の母の日は・・

12日は和服の悉皆の引きとりがあったので、高島屋へ。そろそろ夏支度、薄物がお手入れにだしてありました。ついでに8階で催していた上品会を拝見して(三度目だったのでさあっと)、お隣のコーナーで開催されていた山村御流の生け花を拝見してきました。

今日の着物は:しばらく柔らか物は着ていなかったので、久しぶりに北斎模様の小紋で。

Photoきもの:北斎小紋

帯:唐花模様の染帯(東京手描き友禅)

帯締め:真砂子(平田組紐)

家に帰ったらこんな母の日のプレゼントが来ていました。Photo_3

Photo_2左は長男のお嫁さんから。可愛い山アジサイです。

右は娘から。カサブランカです。

両方ともきれいですね。しばらく玄関を良い匂いで満たしてくれます。

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2018年5月 3日 (木)

鰻で懇親会

Photo_3毎年小田原の北条五代祭のあるこの時期にお婿さんの実家のご両親のお招きで、小田原の名店鰻の”柏又”で懇親会がここ十年近く続いてきました。

まだまだ孫が小さくて父親の肩車で御神輿や武者行列を見物していたころからの行事です。

今年は夫が体調不良で欠席、あちらのお母さんも持病が芳しくなく往年の元気はなく、食も細くなられた様子。

加齢による変化は致し方ないこととはいえ、淋しいですね。

とはいえ、他のメンバーは元気ですので、いつものようにおいしく楽しくお食事をしながら二時間を過ごしました。あちらのお父さん曰く、「そろそろおしまいにしようかと思ったのですが、やっぱり来年からも続けよう、元気なうちは・・」ということで、来年またおいしい柏又の鰻に御目にかかることができるかも・・

それにしても近頃の気候不順に加えて加齢による体力低下、家に帰ったころはもうぐったり疲れ果てたという情けない有様でした。

今日の着物は:午前中は晩春の嵐でしたが、午後はなんとか回復。が、もう梅雨の時期のように蒸し暑い。なので思い切って単衣で。

Photo_4着物:本塩沢単衣(林宗平工房) 帯:陶絵模様の掬いの帯(まこと織物)

小物はすべて袷仕様です

2018年4月28日 (土)

上品会と雅楽鑑賞

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毎年恒例のきもの展示会上品会が芝の増上寺で開催されました。今年も早々に内覧会で作品を拝見していますので、今回の主目的は始めて体験の雅楽の演奏。

以前から東儀秀樹さんには関心がありましたので、たのしみにしておりました。

ホールでは東儀さんが越天楽を笙で演奏しながらの登場です。他の楽器の演奏は音で流し、合奏形態をとっての演奏です。

なんでもいわゆる雅楽だけでなく、今や小学校の音楽教育からはずされつつある日本の唱歌の演奏を試みたり、オリジナル曲を演奏したりと雅楽のみならず幅広い音楽を追求していこうと精力的に活動をされている様子。

しちりきという小さな笛や龍笛の紹介もあり初めて雅楽に接する初心者にもなじみやすい演奏でした。

演奏の後は記念の写真を皆さんと一緒にパチリ、良い思い出になることでしょう。

今日のきものは:友人が猪・鹿・蝶の連作のひとつ猪の帯で来ると言うので、私もそれにあわせて牡丹と蝶の掬いの帯で。着物は今年は登場の機会の多い白大島。帯締めだけは変えて西大寺組で。

PhotoPhoto_2右は友人の帯、今回は法事があるため欠席だったもう一人が鹿の帯を作っています。三そろいにならなくてちょっと残念でした。

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