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2016年9月

2016年9月30日 (金)

「小倉貞右・隆親子展」

2016_9_30_001毎年楽しみにしている東京手描き友禅作家の「小倉貞右隆親子展」に行ってまいりました。当日は私たち着物仲間三人が作品を拝見しに行くと知って貞右さんが来場してくださいました。一週間の開催ですから隆さんと交代で来場されているのだと思いますが、おそらくスケジュールを調節してくださったのでしょう。とても細やかな心使いをしてくださる作家さんです。そんなお人柄が作品にも見て取れ、着る人の気持ちになった、纏って美しい作品になっています。着付けで隠れてしまうところには敢えて描かず、それはとりもなおさず、消費者にとってはうれしいお値段に繋がるわけですし、また問屋さんを通していないのでその点でもやさしいお値段になっているのです

今回は懐の調節がつかず、眺めるだけになりましたが、型染めでない手描きの飛び柄の小紋はなかなか魅力的、「いつかは・・」という気持ちになってしまいました。

(10月4日まで横浜高島屋7階特選呉服サロンにて開催中)

今日の着物は:9月30日という本当に中途半端な季節。秋は先取りして袷というわけにはいきませんので、今期最後の単衣のつもりで本塩沢を着て行きました。帯に少々悩みましたが、秋の気配をと紬地の染帯で。生地も芯も薄くできているので九寸名古屋でも暑さは感じませんでした。

Photo着物:本塩沢単衣

帯:母から譲られたもの 紬の染帯

帯締め:御岳組

2016年9月24日 (土)

「石川つづれ」帯地展

2016_9_23京都の爪掻本綴織のメーカ、「石川つづれ」の帯地の展示会があるというので、横浜高島屋まで雨の中を出かけてきました。爪掻の本綴れは非常な手間を要し、高い技術が必要とされる織物です。左のダイレクトメールでもわかるように、お値段も非常に高価。が一度締めるときゅっと締まって緩まないしっかりとした織り、繊細で綿密な模様、帯は綴れに始まり綴れに終わるといわれるのはうなずけます。

先日Eテレの美の壺で西陣織を特集していましたが、その中でも爪掻本綴が紹介されていました。一人前になるのに10年はかかるという技術の後継者の育成がなかなか難しいということですが、なんとかこの素晴らしい日本文化を後世に伝えてもらいたいものです。

本日の着物は:

Photo台風続きで晴れ間がなく、今年の秋はじめじめした陽気から始まりました。雨模様の日は本来ならお召系は縮みやすいので避けるべきなのですが、生憎夏紬以外は単衣はお召系ばかり、その中で一番シボの小さい上代御召を選んで着たのですが、これはほんの気休めですね。

着物:上代縞お召(矢代仁)

帯:ワイン地の掬い名古屋帯(まこと織物 帯の岩田)

帯締め:綾竹(平田組紐)

2016年9月14日 (水)

一年振り

2016914昨秋初めて聴いてまたの来演を楽しみにしていた米團冶、一年振りの公演です。

なにせ御尊父が人間国宝、故桂米朝師匠、親子で芸の比較はできませんが、私は米團冶さんの歯切れのよい陽気な落語は大好きです。といってもまだ今回で聴くのは二度目。さてさて期待を裏切らない独演会になるかどうか・・と思って出かけたのですが、楽しかったですね。それに関東では聴かれない演目を毎回聴ける。今回の演目は「青菜」「一文笛」「算段の平兵衛」、このうち青菜はどちらかというと関東系のほうが味わい深いというのが正直な感想ですが、米朝作という「一文笛」、米朝がホリオコした大ネタという「算段の平兵衛」は本当によかった。知らない私はすっかり古典だと思って聴いていたのですが、後で「一文笛」が米朝の新作だときいてびっくり、昨年も米朝の新作一作を披露されたのですが、米朝さんと言う人は本当にすごいひとだったのだなあと感心することしきり・・噺の落ちもさらりと効いていつか古典になる名作だと思った次第。

が、なんといっても今回すごかったのは米朝が古典の大ネタを掘り起こしたという「算段の平兵衛」、明快な噺ぶりと関東にはない、大振りな仕草が相まって楽しい舞台になっていました。まだこの噺には続きがありそうなので次の機会にお披露目してほしいものです。

そうそう、今日のにぎわい座は観客の平均年齢と男女比がいつもと大分違っていた感じがしました。権太楼などのときは手を引いて現れる年配の御夫婦や60代以上の高齢者、そして男性が多く見られ華やかさには欠けますが、さすがイケメンの米團冶師匠、中年女性が多いのにはびっくりしました。そして和にしろ、洋にしろおしゃれな女性が多い、劇場内がいつもより華やかに感じたのは私だけではなかったようです。

関西落語も楽しくて明るくてほんとにいいですね。また次の公演を楽しみにしています。

今日のきものは:

Photoさすがに九月も半ばになると薄物ではどうかと思い、湿度は高かったのですが、温度はなんとか二十度台になり、単衣ものを着て行くことができました。雨の心配もあったので御召系は避け、夏紬で。

きもの:夏紬(母から譲られたもの)

帯:手織り博多帯(井上久人製織)

2016年9月 4日 (日)

完成!掬いの帯三連作

企画してからほぼ一年振りに三連作の掬いの帯が上がってきました。三連作とは着物仲間三人が同じテーマで帯の柄を決め、一から帯作りをするという究極の注文帯のことです。製織はまこと織物、アートディレクターのHさんに三人の好みを伝え、デザインにも三人が参加させていただき、世の中に一本だけしかないこれぞ本物の私だけの帯が出来上がったのです。今日、お店に行って写真を取ってきましたので載せてみました。

Photo左上から順番に見て行くとおのずとテーマが見えてきますね。

一番上が猪が萩の花札から飛び出している図、その次が紅葉の模様の中によく見ると鹿が描かれています。注文者の友人が一目では「猪鹿蝶」のテーマが分からないほうがよいというので鹿を影絵のように配置しました。

上の方に描かれているのが前帯の柄になりますので、三人そろって締めた時、前に廻って見て初めて連作のテーマが分かるという仕組みになっているのです。一人だけで締めるときは花札のイメージを強調したくないという鹿を選んだAさんの希望があり彼女のお太鼓の柄は一番花札を連想しにくい模様になっています。                        

2_3猪の模様がSさん、彼女はデザインに物語性の強い物をえらびましたし、彼女の好みにあった個性的なものになりました。

そして右下の牡丹と蝶の柄が私のものです。地色は好みの色の紫系、好きな色ですが帯では一本もまだこの色は持っていません。   少し粋なお召の着物を作りましたので、まずその着物に合うものをと言うことで地色を選び、「猪鹿蝶」ならば蝶と牡丹は私のイメージが一番近いということで、難なく決まりました。簾の間から牡丹と蝶が見えるというなかなか粋な模様になりました。Photo_4

三本とも素敵な帯に仕上がったと尽力くださったまこと織物のHさんに感謝しております。ありがとうございました!

今日のきものは:

Photo_3九月に入ったとはいえ、まだまだ薄物から単衣ものに替えるには気温が高すぎます。おまけに今日は台風の影響で湿度が高い。紗の帯なら九月に入っても締められるということで帯を羅から紗に替えておそらく今期最後の薄物でお出かけしました。

きもの:琉球絣  帯:紗(帯の岩田)

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