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2015年10月

2015年10月24日 (土)

やっと日の目を見ました

Photoもう何年前になるでしょうか、母の認知症が進み着物が着られなくなったのでそろそろ着継ぐことを考え洗い張りに出した久米島紬、母が晩年とても気に入ってよく着ていたきものです。

久米島紬の基本色、黒褐色、赤茶、黄、鴬色、ねずみ色の五色が縞で織りだされた素敵な着物なのですが、母のように着物を何十年も着た人しかなかなか着こなせない色合いの着物です。なにしろこの色合いは私にはまったく合わないと言われている色、私をよく知る当時の呉服の担当者も「Hさんには合わないですね」と言われ友人たちにも「ちょっとね~」と言われた難しい着物でした。下手にきたら野暮ったくなる。でも愛着があっていつかは着てみよう、着物をもっと着こなせるようになったらこんな色も着られるだろう、そう思って洗い張りをして箪笥に眠らせておきました。

今年になってから、「もういいだろう、着物を着て20年、きこなせるのでは・・」と仕立て直し、今日初めて着てみました。ちょっと地味かもしれない、でも派手すぎるよりはいいかもと、

今日初めて横浜に着て行ったら、友人からもお店の人からも及第点をいただきました。やはり着物は千回近く着ると着物の方から寄り添ってくれるようになるものですね。

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母が随分着たはずですが、さすが久米島紬、生地がしっかりとしているだけでなく、しっとりと身体に添ってくれます。帯を替えていろいろ楽しめそうです。母が天国から「あなたもやっと着物を一人前に着こなすことができるようになったね」と目を細めて見ているかもしれません。

2015年10月20日 (火)

11年ぶりの同期会

久しく途絶えていた高校の関東支部の同期会、この会は20年ほど前にKさんという同期の方の名前をとって「鯨の会」と名付けられた会なのですが、なんと11年の御無沙汰だったようです。ちょうど年齢的に家族のことで忙しい時期に入り幹事さんに指名されていた方が動けなかったとのこと。発起人のKさんは会を立ち上げ、第一回の同期会を銀座で開いたその一ヵ月後に突然亡くなってしまい、その遺志をついで今後も続けていこうということになり、会の名前に彼女の旧姓を使わせて頂いたという曰くがあります。

私は11年前はこれまた家庭がごたごたしている時期で出席できず、たぶん15年ぶりくらいになると思います。

それにしても15年の月日は長い、顔を拝見しても思い出せない方が多く、驚くばかり・・私は面影を残しているらしく「Yさんじゃありませんか」と何人かの方にお声をかけていただいたのですが、声をかけられても分からない方が多く、失礼をしてしまいました。

会場は歌舞伎座の6階にある「寿月堂」というお茶屋さんの和風カフェとでもいいましょうか、ビルにしつらえた庭園がよく見える素敵なお店でした。

話題は尽きず、11時から13時まではお食事とお抹茶を頂いて寿月堂で、そのあと銀座を皆でぶらぶらした後、椿屋でコーヒーや紅茶を頂きながら4時近くまで歓談しました。

高校は名古屋の女子ばかりのミッションスクール、友人たち曰く、「若い時の友人はいいわね、みな環境が似たり寄ったりなので気を使わないで話ができる」

確かにそうですね、毎年旅行に行く友人たちも同じく高校の同期ですが、同じようなことをいっていました。気楽な友人、これが年齢を重ねてからは一番のようです。

きょうの着物は:   

今日はちょっとドレッシーに北斎小紋(さくら割)に唐花模様の名古屋帯を合せてみました。

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地色の薄紫は大好きな色、いろいろな帯が合わせやすい着物です。

11人の出席者の中で着物は私一人だけ、「箪笥の中にいっぱいあるのだけれど着るのは年二回ほど、お話を聴いていたらなんだか着物がきたくなっちゃった」、と言ってくださる方がいたのはうれしかったです。

2015年10月17日 (土)

秋の鎌倉 矢代仁展

Photo今年で創業295年と言う京都の老舗呉服メーカー、矢代仁、昨年にひき続き鎌倉の華正楼で展示会が16日、17日の二日間開催されました。
私好みの意匠が多く、楽しみにしている催しの一つで、着物仲間三人で17日に雨の中を出かけてきました。もちろん三人とも着物で・・

新作を見ることも楽しみですが、今回は同時開催の岩田帯展で少し前にブログでお話しした三人連作の掬いの帯の話を煮詰めるという仕事がありました。まこと織物のHさんとは今回でお会いするのは5度目でしょうか、京都での上品会で袋帯の糸の色決めを4時間かかって決めた時以来ぐっと親しみが増し、今回も会場に顔を三人で出すとお客様のお相手の最中だったのですが、気付いて手を振ってくださいました。昨年作っていただいた掬いの袋帯を山岸幸一さんの紬に締めて行ったのですが、すぐに気付いて「締めて来てくださったのやなあ」と喜んでくださいました。

連作の帯で決まっているのはまだ地色だけ、題も「花鳥風月」にしようと言っていたのですが、「風」の表現が難しい、いろいろお話をしているうちにいっそ「猪鹿蝶」にしたら、と冗談めいて言ったらひょうたんから駒、とはこのこと、その御題に決まってしまいました。Sさんが自分の干支だからと「猪」を選びAさんが「鹿」私が「蝶」ということになりました。

謎かけをする形で三人並んでお太鼓を見、前に廻って前太鼓をみたときやっと「あ~」と分るようにデザインしようということに決まり、あとはHさんのデザイン待ち、というところまで決めることができました。

その後矢代仁専属作家のろうけつ染め作家丸岡正男さんの作品の作業工程を見せていただきその後作品を拝見して楽しませて頂きました。

心掛けがよかったのか帰りは雨も止み、長谷の駅まで三人でぶらぶら散歩、駅のホームでタイの観光客の方に「ビューティフル」と着物姿をおほめいただいたうえ写真を撮って頂きました。思いがけず三人は着物を着て写真の中でタイランドまで行くことになったのです。これも着物の効用でしょう。

今日の着物は:

2山岸幸一さんの紬の訪問着「紅想い」(はなおもい)と名がついています。せっかくなので裾まで織り込まれた模様を載せてみました。帯は着物に合わせて織っていただいたまこと織物の「掬いの袋帯」です。

2015年10月 8日 (木)

柳家さん喬独演会

161fc2f8e964aeef1b32976d9afcd9ecさん喬の独演会というと「さあ、今日は帰宅がおそくなるぞ!」という覚悟で出かけます。なにせ手を抜くことを知らない真面目な師匠、納得がいくところまで演じます。

本日も例外ではありませんでした。二階席が埋まらない七分入りでしたが、翌日お勤めがある身には帰宅時間がおそくなるさん喬の独演会は厳しいのかもしれません。

演目は三題、「寝床」「初天神」そして「浜野矩随」(はまののりゆき)

寝床、初天神は聴いたことがありますが、浜野矩随、は今回がはじめて。名人の父の後を継いだがいいが、河童が狸に見えるという出来栄え、そんな矩随が母の一言で立派な観音像を彫り上げ名人となっていくというお噺なのですが、こういう噺はさん喬はうまいですね。あっと言う間の四十分でした。

普通は午後九時に終演となるにぎわい座、本日も45分超過のロング独演会となりました。どんなに遅くなってもまた行きます!

今日のきものは:

Photo母から譲られた風通御召、かなり地厚なので胴抜き仕立てにしてあります。譲られた時は「いいキモノだけれど、ちょっと地味ね」と言うのが友人たちの評でした。二年ほど箪笥に眠らせておいたら熟成されて今年は抵抗なく着られるようになっていました。帯は秋の模様、がまずみ模様の染帯で。

きもの:矢代仁 帯:渋柿庵 帯締め:平田組紐 綾竹平家経巻

2015年10月 6日 (火)

三人分の帯作り

帯の岩田の番頭さんから「一度お三人さんの連作の帯を掬いでつくりましょうよ」と誘われていたのですが、今回やっと実現することになりました。テーマは「花鳥風月」、私が花、Aさんが鳥、Sさんが風、そして月は三人とも入れる、ということまではなんとなくきまっていたのですが、動き出したのは今回の地色決めから、三人とも矢代仁さんの御召に合わせたいとおもっているので、京都から”まこと織物”のアートディレクター(この言葉、今ちょっと流行りですね」のHさんに17日に鎌倉で開催される矢代仁展に来ていただいてもう少し話を詰めることになっています。

横浜での最初の打ち合わせは地色決めまで・・出来上がるのに半年はかかりそう・・

今日のきものは:

急に温度が低くなったので予定を変えて本日から袷仕様。長襦袢だけ単衣にして少し軽めに・・

Photo秋になると一度は出番のある泥大島で。帯は母からの年代ものの椿の八寸名古屋帯、帯締めもいつもと違って母のクリーム系の帯締めで。

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