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2014年2月

2014年2月21日 (金)

すてきな紳士 小倉貞右さん

 

きもの仲間の友人が昨秋小倉貞右さんに注文した単衣の着物の試作品があがったとのことで、高島屋から連絡を頂き、自分のことではないのにきもののこととなると興味津々の私は、友人にくっついて試作を拝見しに出かけてきました。

「ちょっと失敗作なので、余りお見せしたくないのですが・・白の糸目で描くと言ったところが、地色のグレーに沈んでしまい、それなら暈かしをと思って描いたのですが、これは失敗でした、Hさんごらんになってどうですか?」と評をもとめられ、僭越ながら、それでもきもののこととなるとついつい自分の考えをづけづけ言ってしまう困った性格の私、「そうですね、その暈かしがあるために柄が大きく見えますね、やっぱり中心の花をくっきりさせるためには暈かしを入れないほうが私は良いと思いますが・・」と言ってしまいました。

そんな生意気な素人の意見に真摯に耳を傾けてくださるのが、貞右さんです。いつも専門家を前にしてなんて生意気な、って思われるだろうな、とちょっとは反省するのですが、言いたがりの性格は直りません。こんな失礼な私にも「いやいや刺激になりますから」と優しくうけとめてくださいます。

友人が注文した単衣の着物は完全なオーダーメイド、パリコレならオートクチュールというところです。今回持参された作品はあくまで試作作品だそうで、友人のきものは今日の意見を参考に新たに製作してくださるのだそうです。完成品を拝見するのが楽しみです。

初めて高島屋の担当者から紹介された時「偉ぶらないとてもいい人ですよ」と言われた通り、すてきな紳士が小倉貞右さんです。

今日のきもの:

Photo_2まだまだ寒いのでやっぱり紬を選びました。帯も着物も母から譲られた思い出の品です。

着物は生紬を小紋に染めたもの、帯はコプト模様の名古屋帯、袋帯だったものを名古屋に仕立て直しました。

2014年2月 5日 (水)

恒例 万作の会へ

Photo

ここ四年ほど毎年この時期、朝日ホールで開催される狂言の会、「万作の会」に行っています。この会で初めて狂言を観るまでまったくの未知の世界でした。ふとした遊び心からの鑑賞でしたが、野村萬斎さん(今回は石田幸雄さん)の解説を聴いてからの鑑賞は初心者でも十分内容を理解し、楽しめるものになりやみつきになってしまいました。今年は初参加の友人も含めて三人での鑑賞となりました。

今年の演目は素拍子「男舞」、「節分」(鬼・野村萬斎 女・中村修一)「六地蔵」(従者・野村万作 田舎者・高野和憲 他)、このうち六地蔵は1995年の初回にも演じられたポピュラーな滑稽ものということです。今回は特に若い人の起用が多く見られ将来の狂言界を見越しての修業の場にもなっているのではないかと感じました。人間国宝野村万作さんは当然のこと、鬼を演じた萬斎さんは声の張り、科白の隅々まで行き届いた発声、動きの鋭敏さ、やはり一味違った演者だという感じがしました。鬼のお面を被ったままの演技でしたので、残念ながらお顔は拝見できませんでしたが、萬斎ここにあり、でしたね。

今日のきものは・・

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本当に寒い、冬ここにあり、という日でしたね、ぴりぴりするような冷たい日でしたが、紬以外では暖かい風通御召を着て行きました。帯はこの時期限定の雪を表現した”光雪”と名のついた塩瀬の帯。福田貴重さんの作品です。この時期を逃すと締められないので一年に一度の出番となることが多い帯です。

Sioze

2014年2月 3日 (月)

久しぶりの三三落語

2014_2_3_yanagiyasannza久しぶりです。三三師匠、すっかりにぎわい座はお見限りね、とおもっていたら、今月、如月から始まって卯月、四月まで三か月二夜連続の独演会とか、今月は後輩に胸を借りるという設定らしい。

初日3日のゲストは今日の出の勢いと言われている春風亭一之輔、個性が違うお二人だからお互いの魅力がよけい引き出されるのでは、と期待して行きました。

三三は前座噺としても演じられる「金明竹」、と「三軒長屋」、一之輔は、「普段の袴」、この噺は初めてです。

久しぶりの三三、若いのに大御所の風格が出てきました。一段と渋さが増し、ひょろひょろとした体格ながら話には重みがある、トイレにたったとき、若い女性の二人連れが話していました。「すごいわね、噺に引き込まれたわ、」 そうなんです、三三にかかると前座噺も大ネタに変身する、「三軒長屋」もかなり色付けして三三の物になっていました。

一之輔、相変わらずの独特の話しぶり、が品があると言ったら三三かな、落語としては二人の進む方向はちょっと違うようです。とにかくお二人とも十年後が楽しみな噺家ですね、

そうそう、ちょっと思ったのですが、一之輔の普段の袴、袴にはマチのないスカートのような行燈袴とマチのある馬乗り袴があってこの噺はマチがある方とちょっと説明をいれたほうが、今の若い人には理解できるかな、と思いました。

今日のきもの:牛首紬に椿模様の染帯、帯締めは鎧組

Photo余り真冬には着たことがないのですが、生地がしっかりしていて結構暖かいきものです。帯の色で暖かさを出しました。縞は紫などいろいろな色が混じった矢鱈縞。

2014年2月 1日 (土)

築地 料亭新喜楽へ-第62回 上品会

Photo吉兆、金田中、と並ぶ名料亭新喜楽へ行ってまいりました。これで三名料亭すべて踏破です。といっても高いお金を出して料亭で遊んだわけではありません。すべて高島屋さんの上品会がらみです。

ありがたいことに顧客の末席に入れていただいているらしく、毎年内覧会のご招待をうけ、染織業界最高峰といわれる上品会の作品を拝見させていただいています。今年のテーマは”自然の中の美しさ、瞬く”です。毎年与えられるお題を各同人が独自に理解し、製作に結び付けて行く、何度も何度も高島屋側と折衝を重ね、出来上がった入選作はさすがという力作ばかり、十分に目の保養をさせていただきました。

どんな美術品にもいえることですが、染織の世界でも良いものをたくさん見ることで目が養われていく、たとえ手の届かないものでも鑑賞し、作者のこだわりを聴き理解することで、少しずつ自分をグレイドアップすることができる、毎年上品会など優れた作品を見させていただいて自分の目も確実に養われてきたと実感しています。

染織業界においても世の厳しい情勢で大変苦労なさっているといつもうかがっていますが、末永くこの会が続いていくことを切に願ってやみません。

そうそう、初体験の料亭新喜楽、仲居さんもとても感じがよく、居こごちの良い料亭でしたPhoto_2

ただやはりお値段にはびっくり、こっそり担当の方がおしえてくださったのですが、お昼のこのコース、とても自前ではいけないお値段でした。

今日のきもの:寒い時期には重宝する結城紬に縞に小花のしゃれ袋帯、帯締めは貝の口雲形で。

Photo_3

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